「“この流れからみると次の行は「独立」と書きたいね。”と
僕の履歴書を書きながら子猫が言ったんだ。
独立なんて考えてことはなかったよ。
でも“独立”という言葉がはっきり頭に浮かんだら、離れなくなって。」
大胆な子猫ちゃん。
イタリアの場合、いいデザイナーはどんどん外に出て、
その会社のいいところを吸収しながらキャリアを積んでいく。
逆にキャリアのある人が流動することで、会社も成長していく。
しかしデザイナーはある時点で、積んだキャリアをどう活かすか
決めなければならないときが来る。
フランコさんはトヨタの契約が終了後、日本とフランスのメーカー
2社の試験に合格した。どこで独立するか。日本かフランスか、イタリアか。
「独立するなら日本で」
と強く思ったフランコさんは、ホンダに入社することを決意した。
「自分の本心に忠実に動いただけ。」
一人気張らず、時に流れに身を任せて進んでいるその道が、
自分の本当の進むべき道ということもあるのだ。
NEP-D
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